コロナ環境下での現実的なお金の対策 2020.4.23
緊急事態宣言、外出自粛要請、休業要請を受け、いろいろな支援策が発表されています。
数ある支援策の中から、弊所が判断した使える制度をご紹介します。
わかりやすさを重視しています。多少正確性に欠く記載になりますがご了承ください。
現時点での支援策をベースにしておりますので、今後新しい支援策が追加される可能性があります。★はおススメ度を表しています。
事業資金を借りる
①「新型コロナウイルス感染症特別貸付」(日本政策金融公庫)★★★
〇3年間無利子。手続きが比較的簡易。
×給付まで時間がかかる。融資してもらえない場合もある。融資の実施率約5割。
融資限度額:国民生活事業(個人事業主、小規模法人)は6000万円、中小企業事業は3億円。
無担保、 国民生活事業は3000万円まで、中小企業事業は1億円までの3年間の利子を補給。
※インターネット申込可。 「政策金融公庫、コロナ」で検索してください。
②セーフティネット保証(信用保証協会)を利用し取引銀行から融資を受ける★★
〇高い承諾率。84%(4月1日時点) ×給付まで時間がかかる。
お金をもらう
①持続化給付金★★★
法人は200万円、個人事業者は100万円(昨年1年間の売上からの減少分を上限)
〇2週間で給付。手続きが簡易。 ×一時的な措置にすぎない。
②雇用調整助成金の特例措置★★
従業員に支給する
休業手当のうち9割を国から支給してもらえる。
〇アルバイトや新入社員も対象。雇用維持のための負担軽減。
×手続に時間がかかる。従業員には先に払う必要がある。
今後の見通しが立たなければ、解雇→失業保険給付の方が現実的な場合も。
経費を削減する
①賃料の減額交渉★★★
期間限定であればオーナーと合意できる可能性がある。いまとても増えている。オーナー側にもメリットあり(賃
料減額分を損金扱
い可、税・社会保険料の納付期限猶予、固定資産税・都市計画税が0または2分の1に。そ
の他各自治体によって不動産オーナーへの支援制度あり)。
〇オーナーと合意が成立すればOKなので手続きが簡易。合意書は、国土交通省がサンプル(覚書)を公表。
https://www.mlit.go.jp/common/001341221.pdf ←このURLに飛んだ後4ページ目
②税・社会保険料・公共料金・民間保険会社の保険料、携帯料金の支払い猶予★★
税・保険料は、元々支払猶予制度あり。原則1年間。特例措置で延滞税なしに。
公共料金、民間保険会社の保険料、携帯料金についても、各社支払猶予措置を設けている。
〇短期的には経費の削減可能。 ×後で支払う必要あり。
順番としては、事業資金の借入に時間がかかるため、まず借入の手続きを行うところからかと思います。経費の削減①、②はすぐできるので同時並行で行い、給付金・助成金は後からもらうというイメージです。
新型コロナウイルスの法律事務所への影響
裁判所はほとんどの機能を停止しました。調停も訴訟も行われていません。
自治体、法テラス、弁護士会などの法律相談もごく一部を除いて中止されています。
各法律事務所は、それぞれ対応が異なっています。
交替で勤務しているところ、全員を在宅勤務にしているところ、弁護士のみ在宅勤務にし事務スタッフは休ませているところ、普段と変わらないところ・・・
お客さまやスタッフを感染リスクから守ることは、当然重要です。
一方で、法律事務所として、お客さまや困っている方を放り出せない責任があります。
悩みに悩んで、弊所は規模を縮小して営業を継続することにしました。
事務スタッフは原則お休みをいただいております。
弁護士は在宅勤務の割合が増えています。
一部の弁護士で事務所を運営しているため、至らない点もありますが、その分機動力高く、皆で協力して対応しています。
ご相談、打ち合わせは、Web会議(Zoom利用)、電話、メールで行っています。
Skype、Googleハングアウトの利用も可能です。
Web会議は、思っている以上に手軽にできますし、互いに移動時間を省略できるため、お忙しい方にとっては、非常に効率的なツールです。セキュリティ面を不安視する声もありますが、弊所では、Zoomの最新版を利用し、待機室、パスワードを使って、セキュリティにも配慮しています。
調停、訴訟がなくなったため、比較的時間ができ、ご相談にすぐ対応することが可能です。
役に立つこと、問題を解決することを重視していますので、法的問題に関わらず、困っていることを何でもご相談いただければと思います。いま、不動産の家賃減額交渉、従業員とのトラブル(休みたい、休業補償、人員整理など)で困っている方が増えています。業界によっては逆に人手不足で困っているところもあるようです。
コロナ収束後、労務トラブルは爆発的に増えると予測しています。
会社の体力が落ちた後の労務トラブルは一層大きな負担となりますので、早めのご相談をお勧めします。
~自宅で楽しめるコンサート~
出かけるのが好きだったのですが、いまは外出を自粛しています。
意識的にリフレッシュしないとストレスがたまる一方です。
最近、心が洗われたなと思ったのが、オンラインコンサートです。
知人で、看護師でもありシンガーソングライターである若菜健介さんのYouTubeLiveでのオンラインコンサートを拝見しました。
音楽は好きですが、仕事も忙しく、子どももいるので、なかなかコンサートに行く機会はありません。オンラインコンサートであれば、家族がいても、ノーメイクでも、どんな服装でも観られておススメです!
高嶋ちさ子さんのYouTubeチャンネル「テレワーク演奏」もいいですよ。「愛は勝つ」、「負けないで」、「威風堂々」などを、ミュージシャン(じゃない方も)の方々が、自宅で別々に演奏し、合奏しています。自宅で楽しめるコンサート、コロナが収束しても観たいなと思っています。
(弁護士村上真奈)