債権回収に強力な手段が追加 2020年4月から 民事執行法改正

債権回収に強力な手段が追加 2020年4月から 民事執行法改正 2020.5.28


 

 

 

 

 

 

 

 


「取引先が売掛金を支払ってくれなくて困っている」

こんな経験はありませんか?これまで財産の差押えをするためには、債務者の財産を債権者側で探し出さなくていけませんでした。このことが債権回収の大きな障壁となっていました。

今年2020年4月に、債権回収に役立つ法改正がありました。それが、民事執行法に『第三者からの情報取得手続』という規定が新設されたことです。

『第三者からの情報取得手続』とは、第三者から、債務者の財産の有無について情報を得る手続きのことです。第三者というのは誰でもいいわけではなく、情報を持っているであろう者として、以下の①~④のとおり、法令に規定されている者をいいます。

①預貯金の情報

銀行、信用金庫、労働金庫、農業協同組合などの金融機関

②株式、国債、投資信託等の情報

証券会社、銀行、農業協同組合などの口座管理機関

③債務者の勤務先情報

市区町村または日本年金機構などの厚生年金を扱う団体。ただし、勤務先情報は養育費などの権利を持つ債権者だけが申立てられますので、会社間の争いで利用するのは現実的ではありません。

④不動産の情報

条文上は法務省令で定める登記所となっています。ですが、現時点で法務省令が定められておらず、2021年5月までに定められる予定となっています。おそらく各地の法務局などが指定されると思います。

債権者は、これらの第三者に、債務者の財産情報を提供してくれるよう求めることになります。実際の手続きとしては、判決書、和解調書、公正証書などの債務名義と呼ばれる書類を予め取得した上で、裁判所に情報開示手続きを申し立てます。

裁判所が、法律上の要件を満たしていると判断すれば、第三者に対して、『情報提供命令』という命令を発令してくれます。情報提供命令が出されれば、第三者から債務者の財産に関する情報が提供されることが期待できます。

 

ここで注意しなくてはいけないのは、第三者からの情報提供がなされたら、その後に強制執行を迅速に申し立てる必要があるということです。例えば、X銀行Y支店に債務者の銀行口座があるという情報が提供されたとしても、それだけでは債権回収は完了していません。債務者が預貯金を移動させる可能性もあるので、急いで強制執行を申し立てて、差押えを完了させる必要があります。

裁判所は、強制執行にかかる時間を考慮して、第三者からの情報提供がされてから1か月程度経ってから、債務者に情報提供された旨の通知を出すことになっています。つまり、この1か月間に回収完了させる必要があります。情報提供手続きを申し立てる段階から、弁護士と打合せを行い、準備をしておく必要があるでしょう。

 


千葉県中小企業再建支援金 国の持続化給付金と併せて受給可能

持続化給付金は多くの報道がされていますので、ほとんどの方が知っていると思いますが、千葉県独自の給付金(支援金)があるのをご存知でしょうか?

受給要件は持続化給付金と似ています。新型コロナウイルス感染症の拡大により、売上高が令和2年1月から令和2年7月の内、どこか1か月でも前年同月比で50%以上減少している千葉県内に事業所を持つ法人、個人事業主の方です。持続化給付金の対象になった方は千葉県中小企業再建支援金の対象にもなりやすいので、申請を検討なさってください。

◎支給額

(休業要請対象業種でない場合)

・賃借している事業所がない場合   20万円

・1事業所を賃借している場合    30万円

・複数の事業所を賃借している場合  40万円

(休業要請対象業種の場合)

①令和2年4月22日から令和2年5月6日及び令和2年5月9日から令和2年5月31日までの全ての期間について要請に応じている場合

・賃借している事業所がない場合   20万円

・1事業所を賃借している場合    30万円

・複数の事業所を賃借している場合  40万円

②令和2年4月22日から令和2年5月6日までの全ての期間についてのみ要請に応じている場合

・賃借している事業所がない場合   10万円

・1事業所を賃借している場合    20万円

・複数の事業所を賃借している場合  30万円

③令和2年5月9日から令和2年5月31日までの全ての期間についてのみ要請に応じている場合

一律  10万円

◎申請受付期間 8月31日まで  特設サイトからオンライン申請が可能。

https://www.chiba-shienkin.com/

国の持続化給付金の交付通知書をお持ちの方は審査が迅速になります。


意外でちょっと便利なデジタルツール~PCからテプラ~

デジタルツールというと、少しとっつきにくい方もいるかもしれません。

わからない、業務内容上取り組みにくい、取り組む時間がない・・・

でも、意外なところにも、使える便利なデジタルツールがあります。

それは、「テプラ TEPRA」です。

紙ファイルに貼るタイトルシールや、会社の備品に貼る会社名のシールを作成するために使うオフィス機器のあのテプラです。

アナログのイメージの強いテプラですが、たとえば、写真の機種(TEPRA PRO SR5900P)だと、無線で、パソコンやスマートフォンから、LAN経由でラベルが作れます。

ラベルを作るためにテプラの元に行ったり、押しにくい小さいキーを押したりする必要がなくなります。

テプラ使用率が高いところであれば、かなりの効率化が見込めます。

「テプラ外国語ラベル対応」機種であれば、テプラ外国語ラベル工房 http://tepra.kingjim.co.jp/ から無料で2700種類の文例から選んで、英語、中国語、韓国語のラベルも簡単に作成可能です。

テプラ本体のゴムキーを押す必要がないので、コロナ対策にもいいですね!

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